
さあまずは島内観光。
「まずは」つってもそれ以外の選択肢なぞあるわけも無くw
しかし見事なまでに予定が狂っちまったので、全く島内観光のネタを持ち合わせておらず、頼りになるのは空港の観光案内カウンターで入手した数枚のパンフレットと島内の地図のみ。
一応、出発前に本屋で八丈島の観光本なぞを見て回ったんだけど、八丈島単発のガイド本が見あたらず、また、伊豆諸島ガイド本でもどういう訳か見事に八丈島がスルーされている扱われっぷりでしてな...
それ故、海遊び以外の情報は一切無い状態での島内観光と相成りました。
しかも天候は雨。
景勝地に行ったところでシャドーボクシングばりの妄想観光にしかならず。これは痛いっていうか激しく残念。
とりあえず時間はたっぷりあるしって事で、まずは島をぐるっと回ってみることにしました。

八丈島って、北側の「八丈富士」、南側の「三原山」の二つの山で形成された島で、数字の「8」みたいな形をしています。
島の北側の右半分が「三根(みつね)」地区。
左半分が「大賀郷(おおかごう)」地区。
真ん中のくびれた部分が、いわゆる市街地。空港やお店などがあるところ。
そして南側の下半分は、時計の針で言うところの9時から6時までの位置が「樫立(かしだて)」地区、6時から4時までの位置が「中之郷(なかのごう)」地区、4時から2時あたりの位置が「末吉(すえよし)」地区といったところです。
各地区のおおまかな特色としては
- 南原千畳敷や玉石垣、八丈富士など、景観の大賀郷
- 飲み食いや海水浴場など、お楽しみスポットの三根
- 海水浴場と温泉の樫立
- 地熱博物館と温泉と黄八丈の中之郷
- なんと言っても景観の末吉
と言ったところでしょうか。
早速空港のカウンターで貰った地図と観光案内を手に、いざ出発!
ちなみにそれぞれこんな感じです。
観光案内

地図

これで十分、っていうか、何しろ何処に何があるかサッパリ分からない上に道も全く分からないので、これが無いと話になりません。
島内を車であちこち回る予定の方は、何はともあれこいつを入手しましょう。
いや本当これには助けられました。
そうそう、八丈島をぐるっと周回する道路には、500mおきに地点表が設置されていて、それぞれに番号が振られています。
観光地図にはその番号も書かれているので、自分が今どこにいるのか、また、目的地まではあとどれぐらいかを把握することができて超ものすげえ便利です。これを考えた人は偉いよ。
また、島内観光の情報や、お食事処(意外と少なくて困る)の情報もこのパンフで把握できるし、観光協会のサイトや、島おこし協議会が運営する八丈島総合ポータルサイトなどのサイトが充実しているので、正直市販のガイドブックは要らんかなとも思います。

空港には無料ネット端末も置いてあるし(この裏側にももう1台ある)、加えて町中の至る所に無線LANが使えるフリースポットがあるので、ノートパソコン持っていけば情報に困ることはないでしょう。

空港の観光案内カウンターにもこのようなモバイルマップが貼ってあったりします。
離島にもかかわらず、真っ先にYahooBBがブロードバンド環境を提供してくれた上に、それに対抗してかBフレッツも来てるので、島内のネット環境は良好な模様。
話がそれました。
島内観光です。
特にアテもないし、時間はあるしで、まずは島をぐるっと回ってみっかということで、島の北側、八丈富士側からぐるっと回ってみることにしました。
が。
何度も書いているようにあいにくの天候。
景勝地は軒並みアウト。
晴れてればこれスゲーいい景色なんだろうなあというポイントは何カ所もあったんだけど、残念ながら目に映るのはグレーな雲のみ。
もうね、本当に本当に残念ですよ。俺が求めていた青い空白い雲は何処へ行ったのかと。
と、淡々と車を走らせているうちに気付いたこと。

携帯が圏外。
そう、この八丈島では、「くびれ」部分以外では携帯は役に立ちません。
ゆえに、パンクやガス欠になってしまった場合は、通りすがりの車(滅多に通らない)を捕まえるか、付近の民家まで歩いていって助けを求めるしかないのでご注意を。
そしてさしたる収穫も無いまま八丈富士のふもとを周り、再び「くびれ」ゾーンへ。
町中に戻ってきたので食事を取ることにしました。
入ったお店は割烹料理の店。
新鮮なお魚がおいしゅう御座いました。
で、テーブルで見つけたのがこれ。

「島とう醤油」という、八丈島で作られているお醤油。
これ、醤油の中にニンニク、味噌、生姜に加え、八丈島唐辛子が入っているもので、旨いが辛い!

なかなかイケルのでお土産にも良いでしょう。
腹も満たされたので活動再開。
今度は、島の南半分、三原山方面をぐるっと回ってみることにしました。
三根地区から時計回りにぐるっと回ってみたのですが、末吉地区に至るまでの道が「登龍峠」という名前の通りの険しい山道でして、しょぼい軽自動車に三人も乗ってると、まあこれが登らねえ登らねえ...巡航速度20Km/hを割るぐらいの速度でテロテロと登る有様。
まあ後続車が居なかったのが不幸中の幸い...ってか雨脚がすげえ強くなってきたので普通の観光客は出歩かねえよってぐらいの場所と天気でした。
坂を登りきったところには展望台があり、太平洋を一望できる絶景ポイントでございます。晴れていればね。
そのまま末吉地区を通り、食事の際に目を付けておいたTEPCO八丈島地熱発電所へ。

これがまた山の中の怪しい道を突き進んだどん詰まりにあり、その施設の佇まいも相まって何か廃棄物処理場に来てしまったのではないか、本当にここを入っていっていいんだろうか、何かすげーショボい展示しか無かったらどうしようかと不安になってしまいました。

が、中に入ってみればそんなことはなく、八丈島の生い立ちを紹介した展示物やビデオなどが充実しており、今回のように「雨で行くところも無ければすることも無くてしょうがなく訪れてみた」という場合じゃなくても時間に余裕があれば訪れてみては。


他にも地熱発電所だけあって地熱発電に関係するサイエンス系の展示もあり、大人にも楽しめます。
とりわけ(個人的に)面白かったのが、「地下の温度を体感しよう」と題された展示で、ライデンフロスト現象を見ることが出来るものです。

ライデンフロスト現象って何かっていうと、高温に熱した金属製の容器に水を入れた時などの場合に、水が水蒸気で浮き上がることで容器の熱が水に伝わらず、水が長く液体の状態を保持する状態の事を言います。
300℃に熱せられた金属製の皿の上から水を落とすという展示でしたが、一瞬で蒸発してしまうかと思われた水滴が、一分近く踊るようにチリチリと舞っている状態を観察できました。すげえ。
そのときの動画はこちら(WMV9形式で約2.3MB)
建物は二階建てになっており、一階部分はこのような展示物やミニシアターがあり、二階部分はちょっとした展望台のようになっています。
ここから地熱発電プラントが一望できますし、太平洋や中之郷地区を見ることが出来ます。天気が良ければ。

地熱発電プラント。
見た目は巨大なエアコンの室外機みたい...
地熱館を出て、中之郷地区を回り、ホテルへ到着。時刻は17時。お腹も空いたので今日の出歩きはコレにて終了。
初日はこんな感じでマッタリとした1日でした。
明日は午後から晴れるらしいので、ちょっとは期待できるかも!
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